アトピー性皮膚炎の新薬に期待!ネモリズマブ
2018/08/26
アトピー治療の新しい選択の一つになる注射剤
2017年3月2日、中外製薬が開発した抗体「ネモリズマブ」(一般名で、製品名ではありません)が国際共同治験で、アトピー性皮膚炎のかゆみを軽減したことをニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンというアメリカの医学誌に発表された。タイトル「Anti–Interleukin-31 Receptor A Antibody for Atopic Dermatitis」
まだ治験段階だが、もしかすると2019年には新薬の認可が下りるかもしれない。
※治験(治療の臨床試験、3段階あり、厚生労働省に医薬品としての承認をもらうためにする試験のこと)
かゆみの研究において、インターロイキン-31というたんぱく質が,神経細胞の受容体と結合することによって、アトピー性皮膚炎のかゆみを引き起こすと知られていました。
この抗インターロイキン-31 受容体 A ヒト化抗体ネモリズマブ(nemolizumab)は、インターロイキン31(IL-31)と神経細胞の受容体の結合を阻害することによって、かゆみが抑えられるというものです。
期待の新薬ですが、注射剤で、薬価も高額になると思われます。
いままで治療の効果が良くなかった中~重症のアトピー性皮膚炎の患者様には朗報ですが、負担金の高さはネックになるでしょう。
ただ、アトピー性皮膚炎の治療の選択肢が増えるのは良いことだと思いますので、発売されたら効果を期待したいです。
さらに、もうひとつサノフィとリジェネロンが開発中の抗体医薬デュピルマブも、治験が最終段階を迎えていようで、アメリカでの承認申請が今年中に行われる見込みです。
もはや国民病ともいえるアトピー性皮膚炎の治療が進めば、うれしいですね。
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